益子らしいおおらかさと作家自身の繊細な感覚が合いまった、今日の益子焼です。黒の器は食卓の雰囲気を引き締め、また、食材の色を鮮やかに見せてくれます。入れ子状に重ねて収納できる大中小の鉢のバリエーションがあります。
益子焼の里の若い陶芸家が、地元の土を使って轆轤を挽き、地元の釉薬を掛けて器を製作しています。原土を水簸して土づくりから行い、釉薬も独自に配合したものを用いています。現在ではほとんどの陶芸家がモーターで廻る電動の轆轤を使いますが、この作家は轆轤の台を足で蹴りながら回転させる昔ながらの蹴轆轤を使って古典的な作陶をしています。緩急を自在にコントロールできるため、電動轆轤と違ってどこか柔らかさがあるような独特な佇まいの器に仕上がるのが魅力だと言います。彼の父親も陶芸家であり、個性的で堂々とした貫禄のある佇まいの作品を作っています。その父の作陶を見ながら育った彼は、自分自身の方法で自らの個性の発見を試みているように見えます。
* 在庫限り・次回入荷なし。なお、店舗併売のため売切れの際は何卒ご容赦ください。