Bon - 拭漆 - 輪花盆

器をのせて運ぶトレーとして、器をしつらえるプレースマットとして、料理を盛りつけるプレートとして、多用途に活用できるお盆です。日本の道具には汎用性に優れたものが数多く存在しています。

輪花、稜花、木瓜、くつわ、八角。縁の装飾にまつわる名がつけられた折敷。古来より四角い形状のものが多かった折敷ですが、 優雅な曲線のフォルムを表現しました。

縁を輪花の形に作る器形は古くは金属器に見られるもので、それを漆器や陶磁器などに写して伝世され、これまで様々な器が作られてきました。器面全体にリズミカルな動きがあり、食卓が華やいで見えます。それだけに、取り合わせる器や食材は、やはり色や形のシンプルなものがよく似合います。基本的な形状は機械で加工するのですが、入隅の部分などは木地細工の職人が鑿で一枚一枚削り出して仕上げています。人の手仕事が加わることでとたんに生き生きとした佇まいに変化します。私たちが最も大切にしている製品づくりの在り方です。

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